「上達するためには、色々と聴いてみると良いよ?」
このようなアドバイスを頂いたことがある方、非常に多いと思います。
でも、色々って、どんなふうにすればいいんだろう?
色々聴いてみたけど、どれが良いのかわからない。
とか、
良いと思う演奏は見つけたんだけど、そのあとどうすれば?
とか、
色々聴いてるうちに興味が移ってしまって、そのあと以下略(笑)
このようなご経験、ありませんか?
「先生、沢山聴いてきました!」
「おお、で、どうだった?」
「どれもいい演奏でした!」
「それは良かったけど、自分は何を得られたの?」
「・・・・あれ?」
のような。
さて、どうしましょう。。。
あなたが立派だから、迷うのかもしれません。
なぜこうなるのでしょう。。。?
それはずばり、あなたが立派だからです。
意識的に取り組んでいるし、興味を強く持っているし、
何より楽しんでいる。
だから、いろんなことに気づいてしまうんです。
聴いているうちに。
そうすると、そこをさらに詳しく調べよう。
また別のポイントを詳しく調べよう。
詳しく調べたら、また興味深いことが見つかって。。。
これで疲弊して興味が薄れたら大変です。笑
そこで私は、こんなことを意識しています。
はじめに「目標」と「軸」、「比較対象」を決めておく
たとえば、
【目標】
ある曲の表現を参考にしたい
とした場合、ここまで決めておきます。
【軸】
対象の曲
【比較対象】
違うバンド、違う指揮者、違う演奏年度
「軸」がブレると、混乱します。
そして、こんな点に注意しながら聴きます。
・担当楽器に惚れ込んでその人の他の演奏を探しに行かない。
・演奏と異なる編成まで幅を広げない。
目標を変えるなら、「軸」と「比較対象」を決め直してから。
最後に、一つの目標にある程度見通しが立ったら、
いったん、ここまでの結果を何かに書き留めておく。
そして、別のテーマがあるのなら、あらためて
その目標と軸、比較対象をきめてとりかかる。
こんな感じです。
「軸」を定めて聴くと面白い!
ぜひお試しください!
(クラシックの例が多いのはご容赦を笑)
いくつか軸の例を上げます。
・同じバンド、同じ曲で、違う年度
例:~楽団のある曲の今年と数年前の演奏
→表現や演奏時間
・同じ作曲家で、違う曲
例:~さんが作った、いくつかの曲のメロディや編成など
→何かその人らしさや共通の癖みたいなものが見つかることも。
・同じ歌詞を題材にしている
例:スターバト・マーテルのようなもの(オーケストラの曲)
→その歌詞からどのように感じて曲に表現したのか。
ちなみに、
この方法、マウスピースや楽器選びでも応用が利きますよ!